過剰生産とは

関通物流用語辞典「過剰生産」

過剰生産とは?

過剰生産とは

過剰生産とは、物資などが生産されている場合に、
それの需要量を上回った量が生産されているような状態のことを言います。

つまり、過剰生産とは需要の量より生産の量の方が多くなりすぎることを指し、
経済学用語の1つでもあります。

2000年代には中国の鉄鋼産業を筆頭に、
一部の産業で生産能力が世界的に余剰になりました。

過剰生産の具体例としては過剰仕込みなどによる「食品ロス」が挙げられます。
社会的な課題の1つとして捉えられ、食品ロスを削減するための取り組みは
近年活発になっています。
顧客のニーズや需要予測を行い、適切な生産量を決める必要があります。

今回は過剰在庫とは何か、過剰生産のメリット・デメリット、についてご説明していきます。

過剰生産のメリットとは?

過剰生産のメリットとは

過剰生産を行うとどのようなメリットがあるのでしょうか?
メリットとしては3つあります。

①欠品を回避

 

過剰生産を行うと欠品を回避することが可能です。
在庫を多く保有することができるので、
受注後すぐに納品することができ、品切れを防ぐことができます。

そのため、受注機会の損失の回避ができるという点がメリットとして挙げられます。

 

②需要変動のリスク対応が可能

 

商品の需要が急に増加したとしても、過剰に生産した在庫があるのでまかなうことができます。

需要予測で商品の生産数を予め決めておきますが、
万が一急な需要変動が起こった場合でも過剰生産をしておくことによって
リスクの対応ができます。

 

③トラブル発生時の対応がしやすい

 

万が一、流通途中で不具合や破損が発生したとしても、
過剰に生産しているため、代わりの商品をすぐに提供することができます。

そのため、顧客からのクレームや交換要求に対してもすぐに対応が可能です。

 

過剰生産のデメリットとは?

過剰生産のデメリットとは

ある程度の在庫は必要ですが、
むやみやたらに生産をしてしまうと悪影響をもたらしてしまいます。
デメリットとしては3つあります。

①収益の悪化

 

売れ行きよりも多く生産してしまった製品は、過剰在庫として残ります。
その結果、廃棄や廉価販売が起こってしまい、収益の悪化に繋がります。
つまり、最初に予測した見込み利益や売上に値せず、損失が発生します。

この場合の対処方法としては、値下げをして廉価販売に切り替えるか、
それでも売れず最悪の場合は廃棄することになってしまいます。

資金の元本も回収できないまま、損失が発生してしまい、
収益の悪化を招きかねません。

 

②商品価値の低下

 

品質劣化や陳腐化によって、商品の価値が下がってしまいます

商品が売れずに残ってしまっている間に、
その商品自体が流行や時代遅れとなって価値が下がってしまいます。
そうなってしまうと先程説明した廉価販売か廃棄をすることになり、
損失が発生します。

 

③管理費用の発生

 

過剰に生産すると、当然在庫を保管するスペースが必要となり、
その分管理費用が発生してしまいます。

自社倉庫では保管スペースが足りず、他の倉庫を借りるとなった場合にも
新しく管理費用とその人員を確保しなければなりません。

また、新しく倉庫を借りるとなると、
管理費用だけでなく在庫の維持費もかかります。
倉庫の光熱費や保険料、固定資産税などの経費がかかってきます。
もちろん人件費、輸送費も必ずかかります。

そして過剰生産によって余った在庫を廃棄するとなれば、
廃棄に伴う輸送費用、処分費用もかかります。

このように過剰生産の在庫保管に必要な倉庫を持ってしまうと、
管理、維持、処分するのにかかる費用が多くあります。
必要以上の商品を倉庫に置いておくことは、無駄な資金の発生につながります。

 まとめ

過剰生産とは、需要の数より生産数が大きく上回ってしまうことを言います。

過剰生産をすると需要変動や欠品に対して迅速な対応が可能ですが、
品質低下などで在庫が無駄になってしまったり、
在庫を保管する管理費がかかってしまうというデメリットがあります。

適切な需要予測を行い、生産数を決めることが無駄のない在庫管理に繋がるでしょう。

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年間700万個出荷の物流を扱う関通が日々現場で蓄積している、「すぐマネできる」改善ノウハウをご紹介しています。

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