3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは|物流業界での重要性や、メリットとは
3PLとはサードパーティー・ロジスティクスと読み、
英語ではThird Party Logisticsを意味します。
自社に代わって、委託部門を総合的に一括マネジメントしていくこと
という形になります。
今では、ビジネス業界でサード・パーティー・ロジスティクス(3PL)
という言葉が広く浸透してきました。
荷主である企業のロジスティクス部門の業務を一括で請け負うことです。
ECやネット通販が普及してきたこの時代に3PLは企業にとって、
大事なものとなってきています。
ですが、サードパーティー・ロジスティクス(3PL)についてアバウトなイメージしかなく、中身などの詳細についてはイマイチ理解していないという方も
多いのではないでしょうか?
今回は、このサードパーティー・ロジスティクス(3PL)のそもそもの意味や、
要点、メリットなどを取り上げたいと思います。
3PLとは
3PLとは英語でThird Party Logisticsと書きます。
読み方は、(サードパーティー・ロジスティクス)」
を意味します。
サードパーティーということですから、
もちろんファーストパーティー、セカンドパーティーも存在します。
ファーストパーティー
→自社で全てを行うこと
セカンドパーティー
→自社+委託企業という部分的に委託をすること
サードパーティー
→自社に代わって、委託部門を総合的に一括マネジメントしていくこと
という形になります。
つまり 3PLを簡単にいうと、運輸企業や物流業者ではない物流企業(=第三者)が、
荷主から一括で受託し、物流業務をおこなっていくことを
「3PL(サードパーティー・ロジスティクス)」と言います。
3PLをわかりやすく例えると、
Aさん、Bさん、Cさんの仲良し3人組で考えてみましょう。
Cさんが誕生日ということで、AさんはCさんに誕生日プレゼントを用意しました。
ですが、Aさんには予定があり直接Cさんにプレゼントを渡すことができません。
そこで、AさんはBさんに「Cさんへの誕生日プレゼントを用意したけど、
用事があってわたせないのでプレゼントを預かってほしい。
当日になったら、Cさんにプレゼントを渡してほしい」とお願いし、プレゼントをBさんに預けました。
Bさんは、Aさんからプレゼントを預かり、
誕生日当日まで保管し、当日Cさんにプレゼントを渡しました。
これが、3PLの仕組みです。
3PLの重要性
各3PL企業によって、特徴は様々ですが、荷主企業が選ぶ基準は、
・作業の効率化や、データの受け渡しにかかるストレスの軽減などの「システム」
・荷主企業が実際に在庫を保管し、加工から出荷までを行う「物流現場」
この2つではないでしょうか。
●システムから見る3PLの重要性
ここでのシステムは、ソフトウェアやハードウェアを含みます。
入荷や出荷などのデータの受け渡しの細かい部分も確認しないといけませんが、
特に重要なのは、実作業で使われるシステムです。
ほとんどの3PL企業に存在するシステムにWMS(倉庫管理システム)があります。
このシステムが実際の現場で、問題なく運用されているのかが、
システム面での3PLの重要性の1つといえます。
>>3LP重要性の1つである「倉庫管理システムWMS」についてはコチラ
●物流現場から見る3PLの重要性
実際に自社の商品やものを保管し、梱包から出荷まで行う現場は、
荷主企業から考えると生命線と1つではないでしょうか。
実際に作業をする人たちは、どういう人たちなのか。
どんな作業ができるのか。
作業の効率化はどれぐらいしてくれるのか。
など、3PL企業によって、様々な現場があります。
自社にあった物流現場はどういったものなのかを考えておくとよいかもしれません。
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3PLと4PLの違い
簡単に説明すると、「他社の3PLをプロデュース」するということです。
3PL導入によるメリット
3PLは、荷主企業の物流環境を変えることで、様々なメリットをもたらします。
①様々な経費の削減
物流に関する人件費や、それにたいするマテハンなどの導入コストや
維持費など、WMSの導入コストなど、今まで物流現場にかかっていた費用が
委託費用に変わることで、結果的に様々なところでコスト削減に繋がります。
>>導入したことによりコスト削減に繋がった自社開発のWMSについてはコチラ
②生産性向上
社内で行っていたものを、プロに任せるということは、
もちろん生産性は向上します。
また、3PL企業によっては様々な改善を推し進め、
荷主企業にあったレイアウトの変更や、保管方法の立案などで
さらに生産性を向上してくれる3PL企業も存在します。
③労働問題の減少
昨今でもよく取り上げられる残業問題を始めとする
労働環境の見直しを図ることができます。
④物流の最適化
今まで現場の改善まで目が回っていなかった荷主企業にとっては、
この最適化ができるとできないでは大きな差があります。
企業の商品、ものにあった保管やレイアウトを決め、
それにより、先ほども取り上げた生産性の向上を始め、
物流現場内で発生したミス(誤出荷など)が削減することでしょう。
⑤販路拡大
ECやネット通販などをされている荷主企業にとっては、
この販路拡大が1番のメリットではないでしょうか。
物流現場を全て3PL企業に任せることによって、
それまでなかなか手を出せなかった新たな販路の拡大や、
注力すべき商品に集中できるというのは、
販売を行う全ての企業様にとって、大きなメリットに繋がります。
また、これからECやネット通販を始められる企業様にとっても、
スタートの段階で3PL企業が入ることにより、
スムーズなスタートを切ることができるでしょう。
3PLデメリット
3PLの決め手ポイント
ここが荷主企業にとって、最も気になるとことではないでしょうか。
「たくさんある3PL企業のどこを見ればよいのか」
「判断の基準がつかない」
など、決める段階で様々な壁が出てきます。
ここでは、少しでも読者の方に「なるほど!」と思えるポイントを挙げさせて頂きます。
①繁忙期や閑散期などの波動への対応
荷主企業ごとで繁忙期や閑散期は様々です。
ですが、これに対応できるかできないかの判断は非常に大事です。
繁忙期でそれに対応できない場合は、発送が遅れたり、
人員不足などによるミスが発生しては、
委託をしている意味が薄れてしまいます。
売りたい時には、人員を増やし、荷主企業との計画に沿った物流ができることや
売らない時は人員を調整し、委託費の調整ができるなど
荷主企業にとって、1つの部門として
3PL企業が一緒に物流をよくしていってくれるかどうか
というところはポイントの1つとして挙げられます。
②運賃や委託費用の水準
費用を見る上でやはり運賃や、委託費用は見ないといけないポイントです。
しかし、その費用に対して料金比較をするだけで決めるのではなく、
長期的にみて、その費用で一定の物流サービスを提供できるのか、
費用に対しての作業の品質はどうなのかを
キチンと見極めることもポイントの1つです。
③ソリューションの提案
3PL企業へ委託する際に、「はい。やらせて頂きます。」というだけではダメです。
荷主企業の商品の特性や、販売計画に対する分析と解析を行い、
オペレーションの提案を行える3PL企業は、非常に安心できるのではないでしょうか。
荷主企業が抱える問題を解決へ導ける提案かどうかを判断することも大事です。
まとめ
3PL企業を決める際に、自身が3PLとはなんなのか、
それにより自社へのメリットは何か、選ぶ基準など、
自社の1つの部門に限らず、荷主企業として
どの3PL企業を選ぶ際には、これらを参考にすることをぜひオススメします。
・3PLとは、自社に代わって、委託部門を総合的に一括マネジメントしていくこと
・3PLの重要性はシステムや、現場などで見ることができる
・3PL企業へ委託することで様々なメリットが生まれる
・特に販路拡大の面では、大きなメリットをもたらす
・3PL企業を選ぶ基準で最も大事なことは、「一緒に物流を良くしてくれるか」

年間700万個出荷の物流を扱う関通が日々現場で蓄積している、「すぐマネできる」改善ノウハウをご紹介しています。


