配送認定ラベルとは?|制度の概要、獲得するために必要なこと、必要な対策を解説
配送認定ラベルとは、今年の楽天新春カンファレンス2023で新たに発表された「配送品質向上制度」の中で、商品の配送が特にスムーズで高品質なものであることを示すマークとして「楽天配送認定ラベル」が付与され利用されると考えられます。
配送認定ラベルが付与された商品は、ユーザーにとって見つけやすくなります。さまざまな配送ニーズを持つユーザーに対応し、迅速な配送が求められる場合に特に役立ちます。
この記事では、制度の概要から、取得するために何が必要なのか、どう対策すべきかを解説していきます。
配送認定ラベルとは
楽天は2023年6月に「お届け日表示」機能をリリースし、これは商品ページや検索結果において精緻な最短指定可能日を表示する機能です。そして、2024年4‐6月期(第2四半期)には「配送品質向上制度」を導入する予定です。
「配送品質向上制度」では、楽天市場で取り扱われる商品の中から、配送品質の高い商品に対して「配送認定ラベル(仮称)」を付与することが発表されました。このラベルは、商品の配送が特にスムーズで高品質なものであることを示すマークとして利用されると考えられます。
配送認定ラベルが付与された商品は、ユーザーにとって見つけやすくなります。さまざまな配送ニーズを持つユーザーに対応し、迅速な配送が求められる場合に特に役立ちます。例えば、「あす楽」サービスのようなスピード配送や、「39ショップ」の共通の送料込みライン対応ショップとして分かりやすい送料表示に取り組むなど、既に楽天は配送に関するサービス向上に取り組んでいますが、配送品質向上制度と配送認定ラベルにより、さらなるユーザー満足度向上と、ユーザーにとってより使いやすい、信頼性のある配送サービスが提供されることが期待されています。
配送品質向上制度によるメリット
配送品質向上制度による「配送認定ラベル」の付与には以下のようなメリットがあります。
1.ユーザーにとって商品選択が容易になる
一定の配送基準を満たす商品ページにはラベルが付与されるため、ユーザーは商品受取の選択肢が多い商品をより見つけやすくなります。例えば、「翌日~翌々日お届け」指定可能な商品はラベルを持つ可能性が高く、ユーザーは急いで商品を受け取りたい場合に簡単に見つけることができます。
2.ユーザーの利便性向上
認定ラベルを持つ商品は、ユーザーが自身の都合に合わせて商品受取のタイミングを選ぶことができるようになります。例えば、「翌日~翌々日お届け」指定が可能な商品は、ユーザーが急いでいる場合や予定が詰まっている場合でも、柔軟な受取日を選ぶことができます。
配送品質向上制度と配送認定ラベルにより、ユーザーにとってより使いやすい、信頼性のある配送サービスが提供されることが期待されます。
「配送認定ラベル」を獲得するためには
配送認定ラベル」の獲得には以下の条件が必要となります。
1. SKU単位での商品登録・データ保持を可能にする「SKU」に対応すること。
ユーザーが欲しい商品にたどり着きやすくなるよう、SKU単位で商品ページ上で複数のSKUを紐づけます。
2.配送日時指定が可能な商品について、楽天サーチ・商品ページに最短指定可能日を表示する「お届け日表示機能」に対応すること。
具体的にはSKUごとに発送元の住所と出荷リードタイムを登録する作業を行います。
このお届け日表示機能でユーザーは、最短指定可能日を検索でき、商品ページ上に表示できるようになります。
3. 2024年に店舗と商品の認定基準をそれぞれクリアすること。
「店舗基準」は以下のような条件が考えられています。
・納期遵守率96%以上
・6日以内お届け件数比率80%以上
・出荷件数が月100件以上
・共通の送料込みラインの導入など
「商品基準」は、午前の注文について365日いつでも「翌日お届け」を指定できるようにすること、午後の注文について365日いつでも「翌々日お届け」を指定できるようにすることが求められています。
出荷件数が月100件以上で、毎日出荷できないと認定ラベルが取れないということになるため、事業規模の大きさや商材によっては条件を達成するにはかなり厳しい事業者も多いと予想されます。
いずれにしても、出荷業務の効率化が大事で、管理システムの導入やアウトソーシングを検討するのが良いでしょう。
「配送認定ラベル」の条件を達成するためには?
1.出荷フローの見直し
出荷フローの見直しを行うことが重要です。出荷フローの見直しにより、問題点を洗い出し、即日配送を実現するための具体的な対策を検討することができます。
2.一元管理システムの導入
一元管理システムの導入も推奨されます。一元管理システムは、複数のショッピングモール・カートや自社ECサイトを運営している場合に、データを1つのプラットフォームに集約し、受注業務から出荷業務までを自動化・効率化するシステムです。複数店舗全体の業務効率化を実現するために、一元管理システムの導入は効果的です。
一元管理システムの導入とは?
一元管理システムは、各倉庫システムと連携しているため、出荷業務のアウトソーシング化も実現可能です。これにより、人員コストを増やすことなく、複数店舗全体の効率化と即日配送対応を実現することができます。売上げ順調で、受注量が増加しても慌てることなく、継続的に条件を達成することができます。
まとめ
獲得条件の中でも翌日配送の実現がハードルとなることがありますが、一元管理システムを導入することで、多店舗運営を効率化し、翌日配送の条件をクリアすることが可能です。忙しい日々の業務に加えて、新たな制度に対応するのは大変かもしれませんが、一元管理システムの導入を検討することで、多店舗運営をよりスムーズに行い、顧客満足度を高めるための手段として活用することができます。

年間700万個出荷の物流を扱う関通が日々現場で蓄積している、「すぐマネできる」改善ノウハウをご紹介しています。


