物流現場で生産性を上げるために一番大事なこと。


実店舗以外にもオンラインショップを構えるアパレルショップがどんどん増えてきましたよね。
こうした豊富な商品を取り扱うアパレルショップには物流が欠かせません。
生産工業からショップまで、オンラインショップからご購入者様まで商品を届ける物流はアパレルショップで重要なポジションにあたります。

自社物流を持たされている企業様。
日頃、物流現場で生産性を上げるために、どのような取り組みをされていますか?

生産性をあげる方法はたくさんありますが、
関通では、生産性UPのために取り組んだ様々な方法の中でも特に、
「現状を知る」=「MH(1人1時間あたりの生産性)を知る」
を重視しております。

今回は、関通が生産性を上げるために社内で行っている取り組みをご紹介させて頂きます。

生産性を上げるための取り組み

なぜ、生産性を上げる必要があるのか?

何故、生産を上げるのか

なぜ生産性を上げるのか?
もちろん利益UPのためですよね。

繁忙期やセール時期等の波動に対して、出荷量が増えても、今の人員で
対応できる現場作りをしていれば、それは全て利益になります。

会社として今後成長していくためには、生産性向上は必須の課題です。

また別の角度から見て、
残業問題も会社として取り組まなければならない必須も課題です。
離職・退職の原因となり、新人・新入社員が定着しなくなります。

生産性を上げるための社内での取り組み

生産性を上げるための社内取り組み

生産性向上は利益UPだけでなく、その会社の環境にも大きく影響する取り組みです。

自社物流改善プログラムを導入して頂いた企業様で、
実際にあった生産性向上の取り組みを、少しご紹介したいと思います。

その企業様は、服やインナーウェアといった、レディースアパレルの商品を取り扱っておられ、
ネット通販(ECサイト)とリアル店舗(実店舗)と両方で販売されております。

数年前にネット通販から業務委託いただき、
現在は直営店の物流改善プログラムを導入し、
現場スタッフの皆様と一緒に改善活動に取り組んでいます。

在庫管理システムWMS 物流開発システム
直営店の業務は、各店舗様への出荷はもちろん、海外出荷、
返品入庫、在庫管理などなど、、、

いろいろな作業とあわせて、いくつか課題がありました。

その中で取り組んだ課題の1つとして、出荷作業での生産性向上です。

直営店出荷は、出荷量が大量の時で40くらいのスタッフが出荷作業に
対応されていました。
その内10程は派遣スタッフです。

連休明けやセール時期にもなると、配送センター以外にも本社から人員の
応援要請をしていました。
それでも出荷作業が終わる時間が19を過ぎてしまうことがありました。

改善するために、現場スタッフの方からは、たくさんのお声をいただきました。

「梱包のやり方をもっと簡単にした方が良いのではないか。」
「出荷量が大量の店舗には、作業が早い人にやってもらった方が良いのではないか。」
「そもそも商品の配置が良くないのではないか。」

物流現場には改善が必要なのは、お声からもすぐに分かりました。
こういった場合、皆さんなら何から始めますか?
株式会社関通がまず始めたことは、

実は「何もしない」です。

語弊があるので、詳しくお伝えすると、
物流現場の改善は、「今は」まだしないです。

生産性を上げるには何から始めればいいの?

生産性を上げるためにまずはじめること

では、何から始めるのか?

「現状を知る」ことから始めるんです。

現状って、何?といいますと、
例えば、、、

・1時間に何枚のピッキングができているのか?
・1つの店舗が、ピッキングから梱包が終わるまでに、何分かかっているのか?
・1つの店舗のピッキングが終わるまでに、「何歩」歩いているのか?
などなど。

まさに「現状を知る」ですよね。

現状を知ることで、実は改善の半分は、もうやり遂げていると
言っても過言ではないくらい、とても重要なことです。

なぜか、

これから改善していくにも、改善した結果と比較できないからです。

さきほど現場の方からお声が挙がった改善すべきことや課題は、
全部正解なんですね。

極端に言えば、現状から何か小さな変化をさせるだけでも、
それは全て改善なんです。

学べる倉庫見学会_生産性を上げるための取り組み

現状の「MH」を知る!「MH」ってなに?

MHとはなにか

でも、現状を知らずに始めてしまうと、

せっかく改善したのに、それが前より早くなったのか、
それとも遅くなったのか、比較する指標がないのです。
これでは、良くなったかどうかも分かりません。

株式会社関通では、共通の言語に「MH」という言葉があります。
MHとは、1人1時間あたりの生産性を表す指標です。

・1人1時間に100枚ピッキングできる=MH100
・1人1時間に30個ピッキング・梱包できる=MH30
・1人1時間に100行処理できる=MH100

業務によって単位は異なりますが、考え方は同じです。

そして、改善したことで、このMHが上がったのか、下がったのかを見て、
効果を検証することができるようになるのです。

めちゃくちゃ重要ですよね。

しかも現状を知る」=「MHを知ることで、他にもいろいろな効果があります。

さきほど、
物流センターの終了時間が19時を過ぎていることがあるという課題がありました。

実は、これもMHを知ることから、解決につながります。

MHは1人1時間あたりの生産性とお伝えしました。
当日の出荷量を、MHと作業人数と1日の稼働時間を掛けた数字で割れば、その日に必要な人数が割り出せます。

MHを知ることで、実は人員計画・作業計画も立てれるようになるんですね。

まとめ

自社の物流現場の改善を始めようと考えられている方、
またはどこから着手したらいいのか迷っている方で、
もし、まだ現状を知らないという方がいらっしゃいましたら、
「現状を知る」という活動を取り組まれることをおすすめします。

株式会社関通では、MHを基にたくさんの物流現場改善をおこなっています。
自社物流の改善に役立つヒントになるかもしれません。
ぜひ一度、株式会社関通の物流現場にお越し下さい。

年間700万個出荷の物流を扱う関通が日々現場で蓄積している、「すぐマネできる」改善ノウハウをご紹介しています。

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この記事を書いた著者について

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